海の構造物
第一話 橋のいろいろの巻
前回までは、「海上空港ができるまで」について説明してきました。今回からは、海や川をまたぐ橋について考えてみましょう。
日本は島国で周りを海で囲まれていますし、また沢山の川が流れていますよね。
すぐそこに見えているところでも、あいだに海や川がある場合、ず〜っとまわり道をしたり、船を使わなければなりません。こんな時、「ここに橋があればなぁ・・・」と思うことがよくあります。(皆さんも経験がおありでしょう!)
たとえば、寄神建設は神戸市にありますが、おとなりの明石市側から淡路島をながめると泳いででも渡れる程の近さに思えます。しかし、実際には明石海峡の幅は約4kmもありますし、日本で最も潮の流れがきついところの一つです。(7ノットを超すこともあります。1ノットは時速約1.8kmです。)ですから、明石海峡大橋がかかる前は明石や神戸から淡路島までフェリーや高速船で渡るしか方法がありませんでした。船には人や車の定員が決まっていますから、夏休みやお正月休みなどには何時間も待たなければ乗船できないこともありました。

小さな川も含めると、私たちはいったいどれだけの橋を渡っているのでしょう?
それだけ身近にたくさんの橋があるということでしょうが、これから何回かに分けて、海や川などにかかる大きな橋について一緒に考えてみましょう。
まずは橋の種類などについて見てみましょう。
『橋の形(構造形式)』によって分類すると100種類近くあるそうですが、大きく分けて桁橋形式・トラス橋形式・アーチ橋形式(ニールセン、ローゼ)・ラーメン橋形式・吊橋形式・斜張橋形式 などがあります。
橋の長さやかける場所の地形や地盤の強さ、周りの景色との調和などを考えて橋の形式などが決められます。
『橋の材料』によっては、石・れんが・コンクリート・鋼(鉄)・木、またはこれらを組み合わせたものに分けられますし、他にも『橋の用途(使用目的)』による分類や、『主桁と軌道(自動車などが通るところ)とのどちらが高いか』による分類などもあります。
次に橋を構成する(つくる)部分の名称(よび方)について見てみましょう。

- (1) 橋長 : キョウチョウ
- 橋全体の長さのことです。
- (2) 支承 : シショウ
- 橋の自重や通過する自動車などの上部の荷重を、これを支える橋脚や橋台などの下部に伝えるもので上部と下部の接点におかれる部品です。普通は鋳物などでできています。
橋桁がずり落ちたりしないように、片側は橋台にしっかり固定されますが、温度変化などで橋が伸び縮みしたりすることにそなえて、もう一方は無理なく動けるようにしてあります。 - (3) 支間 : シカン
- 支承と支承の間の距離です。もし橋をかける場所が、船が数多く通るところ(航路)であれば、その橋は大型の船でも通れるだけの高さ(桁下空間)が必要ですし、その通れる幅(航路幅)もできるだけ広い方が通行しやすくなります。 現在のところ「吊橋形式」が最も大きな支間をとることができる構造形式で、明石海峡大橋では支間1991mという世界最大のものが実現されました。
- (4) 主桁 : シュゲタ
- 橋を構成する主要部分。板状・箱状に近いものを主桁といい、トラス形式やアーチ形式などを主構と呼んだりすることもあります。
- (5) 橋台と橋脚 : キョウダイとキョウキャク
- 橋を支える土台となるもので、一般的には橋の両端を支える部分を橋台、橋の中間に設けられるもの(あし)を橋脚といいます。
橋台や橋脚がしっかりしたものでなければ橋もくずれてしまいます。
そこで、地中に杭をうったり、ケーソンなどで基礎をしっかりさせます。
ところで、日本には世界でもトップクラスの橋が数多く存在します。
例えば【吊橋】では明石海峡大橋は中央支間長が1991mもあり、世界最大です。

他にも、南備讃瀬戸大橋、来島第三大橋、来島第二大橋、北備讃瀬戸大橋などがベスト20に入っています。
【斜張橋】でも多田羅大橋が890mで世界のトップ。

名港中央大橋、鶴見つばさ橋、生口橋、東神戸大橋、女神大橋などもランキング上位です。
【アーチ橋】では、木津川新橋、大三島橋、
【トラス橋】では、港大橋、生月大橋、大島大橋などが世界有数の橋梁です。
これらの橋は長大橋(チョウダイキョウ)と呼ばれますが、どのようにして橋がかけられていくのかを、次回以降一緒に調べてみましょう。
では、またね!







